カレーを早く冷ます方法。鍋ごと急速に冷やす保存の仕方を紹介。

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NHKあさイチで話題になった『カレーを10分で早く常温に冷ます方法』をご紹介します。

冷蔵や冷凍する前に常温に冷ます必要がありますが、手早く冷ますことで食中毒や傷んでしまうことを防ぐことができる方法です。

食品衛生責任者の資格を持つ筆者が、原因となる食中毒菌の性質も踏まえたうえで詳しくご説明しますね。

カレーを素早く常温に冷ます方法

カレーは40度前後でウエルシュ菌という危険な菌が増殖します。
そのため早く冷まして冷蔵庫に入れる、もしくは冷凍することが大切です。

ウェルシュ菌は偏性嫌気性菌で空気を嫌い、芽胞を形成して加熱に強い抵抗力を示す菌です。
芽胞になると100度で1~6時間の加熱に耐えるようになってしまうため、注意が必要です。

主な感染経路は大量調理された食品の長時間の不適切な温度での放置です。

ゆっくりとした、手ぬるい冷却と、空気にあまり触れない環境に置いてしまうと芽胞が発芽して増殖してしまいます。

カレーはウェルシュ菌による食中毒の代表格の食品なので作ってすぐに食べられない場合は急速に冷却することが大切になります。

冷却のポイントは
30分以内に20度 もしくは
1時間以内に10度

まで下げることです。

そこであさイチで家庭でおすすめの方法として紹介されたのが『フライパンと保冷剤』を使った方法です。

調理時間 10分
調理器具 フライパン・保冷剤
レシピの分類 メインディッシュ
レシピの種類 日本料理

用意するもの

フライパン(カレーを作った鍋が入るサイズのもの)
保冷剤 約15個

レシピ動画

動画でもやり方をご紹介しています。
是非ご覧ください。

やり方

1、フライパンの上に保冷剤を置く。

2、カレー鍋を置き、水を注ぐ。

3、さらに鍋の側面にも数個、保冷剤を置く。

下からと横から両方でしっかりと冷やすことで何もしないで粗熱を取る場合よりも30分以上早く冷ますことができます。
冷ましている間にかき混ぜるようにするとより早く冷ますことができます。

また寸胴の鍋で大量に作った場合は平底の容器に小分けにして移すと早く冷ますことができます。
大きい鍋の場合は上の方法でも早く中まで冷めない可能性があるので、別の容器に移してから冷ましたほうが無難です。

寸胴の鍋の場合、空気に触れる面がどうしても少なくなりますよね。
食中毒の原因となるウェルシュ菌は空気を嫌うので、触れる空気の面を増やすのもポイントになります。

冷蔵保存の仕方

粗熱が取れたら出来る限り早く冷蔵もしくは冷凍保存することも大切です。
特に夏場は常温でも熱い場合があるので、早めに冷蔵庫で保存します。

冷蔵保存する場合はしっかり冷めていれば鍋のまま入れて大丈夫ですがその場合、蓋を外すようにしてください。
外した状態でカレーに空気がふれないように、直接ラップで蓋をするようにします。

ただし寸胴鍋などで量が多い場合は小分けに保存容器に入れてから冷蔵庫に入れます。

保冷後の保存のポイントは、10度以下で保存すること。

早めに食べる予定がない場合は冷凍保存します。

冷蔵期間の目安

冷蔵の期間の目安は3日です。

ただし早めに食べきるようにして、食べる際は鍋をしっかり火にかけてグツグツ煮立たせるようにしっかり火を通してから食べるようにします。
(個人的にはできれば翌日には食べきってほしいです。
飲食店などでは基本危険を避けるため翌日への作り置きも禁止されています)

私が食品衛生責任者の講習を受けたときには、再加熱の際は『ぐらぐらと地獄の釜のように再加熱する』と学びました。

加熱中は時々撹拌して空気を入れるようにします。
再加熱後は出来る限り早めに食べてくださいね。

また、冷凍保存・解凍方法はこちらの記事に詳しくまとめているので冷凍したいという方は是非ご覧ください。

食中毒は五感では確認できない

これも講習会で学んだことなのですが、食中毒は五感では確認することができません。

つまり
・目で見てあきらかに状態がおかしい
・においがおかしい
・味が悪い

などはもちろん食べるのを避けるべき状態ですが、これらに該当しなくても食中毒の原因菌が増殖している可能性があります。

食中毒を予防するには
・菌をつけない
・ふやさない(温度管理の徹底)
・やっつける(十分な加熱)

この3大原則が大切になります。

カレーは家庭料理の代表的なものですが、食中毒の全体の2.4%がウェルシュ菌によるもの※ということを考えると決して軽視はできないと思います。

※平成30年度のデータ

是非、
・迅速な冷却
・冷蔵もしくは冷凍での適切な保存
・しっかりと再加熱をする

これらを守って楽しんでくださいね。

以上『カレーを早く冷ます方法』のご紹介でした。
是非試してみてくださいね。

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