NHKためしてガッテンでは認知症や高血圧、痛みが改善される幸せホルモン「オキシトシン」の分泌を促すタッチケアが特集されました。
番組に登場した家庭でできるタッチケアのやり方やオキシトシン分泌の仕組みなど内容を詳しくご紹介します。
辛い痛みを改善したり、認知症の方の精神安定につながる効果が期待されている方法です。
ペアになって行うので、ご家族やご友人同士で是非試してみてくださいね。
目次
ハッピーホルモン オキシトシンとは?
人間は体に触れるだけで脳からある物質が大量に分泌されるんです。
今回はそんな触れることの驚きのパワーがテーマです。
番組の実験でご夫婦や友人同士など5分ハグしあっただけで平均で25%、多い人で84%もある物質が増えていたんです。
そのある物質とは「オキシトシン」です。
スウェーデンでは「ハッピーホルモン」としてとてもポピュラーなんです。
いち早くオキシトシンのパワーに着目し、その力を医療にも使えないか研究がされているんです。
スウェーデンでポピュラーな「タッチケア」とは?
スウェーデンでは保育園や病院でも「タッチケア」として触ることで効果を得ようという動きがあります。
保育園や学校ではタッチケアによって暴力や問題行動が減ったというデータがあり、
病院ではがんや痛みのある患者さんにも使われているそうです。
日本でもリウマチで悩む元看護師さんの方が紹介されました。
彼女は7年間ずっと痛みに悩まされていて、現在看護師仲間にタッチケアをしてもらっているんだそうです。
やり方は背中を10分間ゆっくりさすってもらいます。
3回目で手のしびれが軽減され、体全体が軽くなったような効果があったということでした。
さらに認知症の方にも効果があり、徘徊がなくなったり、乱暴な言動がなくなったり・・すごいですよね!
病気自体を治すものではありませんが、病気による様々な症状の改善が期待できるということでした。
実は被災地でも行われていて、不安などを取り除く効果もあるんです。
オキシトシンはどうやって分泌される?
私たちの体は痛みやストレスを感じたときに脳の中の「扁桃体」(へんとうたい)という部分が不安や恐怖を感じます。
実はこれが認知症や慢性的な痛みを悪化させるということがわかってきました。
この扁桃体の興奮を鎮めるのが「前頭前夜」という部分です。
しかし強い痛みがずーっと続く場合や強いストレスが続く場合は扁桃体がずっと興奮しっぱなしになってしまうんです。
ですが体をさすることで、オキシトシンが興奮している扁桃体の興奮を鎮めてくれます。
すると扁桃体が引き起こしていた高血圧や痛みなどの症状が改善されるというわけなんです。
実は人間だけではなくチンパンジーやニホンザルもケンカした後などにハグをしているんです。
仲間と寄り添うことが生き残るために最も重要な手段だと本能でわかっているんですね。
オキシトシンは触る側にも効果があり、安心・信頼できる間柄で分泌されます。
なるべく頻繁に接触したほうが効果がよりあるそうです。
家族観で毎日ハグやボディタッチをしたらみんなでより幸せになれますね。
オキシトシン素晴らしいですよね。
電話でも分泌される!?
1人暮らしの人に朗報です。
実は触れ合わなくてもオキシトシンは分泌することができるんです。
ある実験で女の子たちに1人で舞台でスピーチをさせる前にお母さんと電話させたところオキシトシンがぐっと分泌されたそうです。
(ちなみに舞台袖でお母さんに見ていてもらい、スピーチ前にハグしてもらうのが1番効果がありました)
愛する人と電話をするだけでも分泌されるなんてすごいですね。
さらに声+手触りにするとより効果を得ることができるそうです。
ビーズクッションの抱き枕のようなものを抱きながら電話をすると相手の存在を感じて電話ができるのでオキシトシンが出るんです。
とっても簡単なのでストレスを感じた時などは家族や気のおける友人などに抱き枕を抱えながら電話してみて下さいね。
家庭でできるタッチケアの仕方
最後にご家庭でもできるタッチケアのやり方をご説明しますね。
1、椅子の背やテーブルにもたれて楽な姿勢をとる。
2、背中に手のひらをぴったりつけ、背中全体をなでる。
3、1秒間に5㎝程度のゆっくりした動きで背中の中心から外側に向かって円を描くようになでていく。
手のひらでアイロンをかけるようなイメージで。
4、次は腰から背中の中心、上、肩、肩から下というようになでる。
他にもあ下からくるくると上になでるのもOKです。
1回10分程度が目安です。
是非ご家族でやってみてくださいね。
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