NHKガッテンでは「見間違い 加齢による目の色覚異常」が特集されました。
加齢によっておこる目の仕組みと、色覚異常によって起こってしまうかもしれない危険な事故、防ぐ方法などをご紹介します!
見間違いは加齢によるもの!?色覚異常とは?
今回は目の不思議についての特集です!
まず初めに番組では青と黒の縞のドレスの映像を出し、何色に見えるかゲストや観客のみなさんに問題が出されました。
私も青と黒に見えたのですが、中には白とゴールドの縞に見えている人もいることがわかりびっくりしました!
ちなみにこの画像です↓ みなさんはどちらの色に見えますか?
この画像、自分はどう見ても白とゴールドのドレスに見えるのだが、それぞれの錯覚で白とゴールドのドレスに見える人と青と黒のドレスに見える人の2種類いるらしい。 pic.twitter.com/m6TLNfGghT
— ウルトラジェッター (@UltraJetter) 2016年10月5日
今回のテーマは「目の見間違い」。
実は見間違いは、命にかかわることもあるんです。
「着衣着火」という服や髪の毛に火が燃え移りなくなってしまう人は年間で100人以上います。
60歳以上のおそよ1割の方が経験しているということもわかっています。
実は着衣着火は目の見間違いによって炎を見間違えることで起こっているケースもあるんだそうです。
また番組では靴下の色分けの実験を行い、色覚の検査を行いました。
それによると年代別に正答率をグラフにすると、見事に20代をピークに年齢とともに間違えていく人が増えていくことが分かりました。
これは「加齢による色覚異常」というものです。
着衣着火もこの加齢による色覚異常によって炎の色が見えにくくなってしまうことが原因になっていることもあるというわけなんですね。
なぜ歳を取ると青色が見えにくくなるの?
この色覚異常では青色が見えにくくなることが分かっています。
目の中には錐体細胞という色を感知する役割を持っている細胞があります。
色を感知し脳に伝えるセンサーのような役割で、3種類の赤・緑・青を中心とした色を感知する細胞を持っています。
ですが加齢によって色を感知する性能が落ちてしまう上、もともと青錐体の数は少ないので青や紺が見分けづらくなるというわけなんです。
さらに加齢によって水晶体が黄色く濁っていきます。
黄色は青い光を通しにくいため、ますます青色が見えづらくなってしまうというわけなんですね。
なぜ青錐体が少ないかというと、もともと人間は水の中の生き物だったと言われていますよね。
それが陸上にあがり、あまり青錐体が必要なくなったため少なくなったのではないか、と言われているそうです!
進化の過程でなくしたものなんですね~面白いですね。
番組で炎の高さを一定にしたものを年代別に色々な人に見てもらったところ、
20代・・・6㎝
30代・・・5.1㎝
40代・・・5.0㎝
50代・・・4.6㎝
60代・・・4.0㎝
70代・・・3.8㎝
(数値は平均値)
という結果になり、同じコンロの火なのにご年配の方の方が2㎝以上小さく見えていることもわかりました。
つまり例えばヤカンの底から炎がはみ出さないようにしたつもりでも、炎の先が見えておらず、実ははみでていたという危険性が年齢を重ねるごとに増えていくというわけなんですね。
他にも加齢による色覚異常が原因で日常生活に支障をきたすことがいくつかあります。
加齢による色覚異常で起こること
中京眼科市川一夫先生が詳しく解説してくださいました!
加齢による色覚異常で多いのが
・靴下のはき間違い
・5円玉と50円玉の見間違い
・化粧が濃くなる
・病変を見落とす(お医者さんの場合だそうです。ですがそれぞれの医師が工夫して正しく判断するようにしているそうです)
・階段の踏み外し
・着衣着火
です。
若い時でも薄暗いところなどでは起こりうることだそうですが、見間違いが多いと色覚異常の疑いがあるそうです。
青以外にも
・白と黄色
・赤とオレンジ
なども見分けにくくなります。
お医者さんの例でもわかるように、きちんと自覚していれば注意することが出来るのでまずは自分の状態を正しく知ることが大切ですね。
1番手っ取り早くわかる方法は、雨粒が見えるかどうかだそうです。
雨粒が見えにくくなったら色覚異常の疑いがあります。
雨の日にチェックしてみてくださいね!
対策には昼光色の照明を!
おすすめは「昼光色」の照明にすること!
昼光色の照明にすると明るくきれいに、色の違いもわかりやすく見えるようになります。
さらに文字を見やすくする効果もあります。
ですが料理を美味しく見せるのは少し苦手な照明なので用途に合わせて照明の色を変えたい!という方には色や明かりを変えることが出来るLED照明がおすすめです。
スイッチを押すごとに照明の色を変えることが出来るので、色覚の低下を補いつつ、温かい明かりにしたいときは別の光に変えることもできるというわけです。
是非チェックしてみてくださいね。